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日記
赤坂憲雄『岡本太郎の見た日本』のつづきを読む。
岡本太郎は31歳の時に戦場の最前線に立たされ、35歳にしてようやく日本へ帰還。
この空白帰還を「冷凍された(ような)気がする」と表現した。
その後、東京、上野の博物館で縄文土器と出会う。
これが岡本太郎にとって衝撃的な瞬間であった。
私は歴史が苦手で思いを巡らせたことがなかったが、写真付きで縄文土器と弥生土器との比較を見ると明らかに違う。
縄文土器は非対称的で、弥生土器は調和のとれたシンメトリー。
縄文時代は狩猟の時代で、弥生時代と正反対の時代であった。
そして、その有り様が見事に物体としても表現されている。
岡本太郎は哲学や思想、社会学にも精通していて、これを社会的条件なものによると見抜く。
私は芸術と社会学の接点を知る。
社会的なものは芸術的なもの、芸術的なものは社会的なもの。
岡本太郎を岡本太郎ならしめるものは何であったか。
奥が深い。
つづく
公開日2022-04-30