■株式会社中央公論新社
公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/chuko_bunko?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
日記
細見和之『フランクフルト学派:ホルクハイマー、アドルノから21世紀の「批判理論」へ』中公新書 (2014年) を読む。
『啓蒙の弁証法』が書かれた背景を今一度軽く確認してみた。
第四章から読んでみた。
アドルノはマクロからミクロへの分析は不可能と考えていた。
そんなアドルノは音楽と社会について考えていた。
一方、ホルクハイマーはマルクス主義に依拠しながら「権威主義国家」について論じていた。
思想的立場が異なる二人が議論を交わし、そのメモをもとに『啓蒙の弁証法』は刊行される。
当時ホルクハイマーはマルクーゼという人物と書くつもりであったが、事情があり断念。
本書にはベンヤミンの思想が少なくとも『啓蒙の弁証法』を生んだきっかけとなったことが書かれていた。
時代の流れとしては、「第二世代」のハーバーマスが彼らの残した理論を検討していく。
『啓蒙の弁証法』では「啓蒙の神話に退化した」と書かれている。
二章はオデュッセウスの話をもとに、神話から遡及して啓蒙が検討される。
神話に関しては知識がないので解説書も添えて読み進めていきたい。
つづく
公開日2022-05-01