■慶應義塾大学出版会株式会社
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日記
クリストフ・リュトゲ『「競争」は社会の役に立つのか』のつづきを読む。
70項ほどまで読み進める。
本書の主旨が見えてきた。
著者は、グローバル競争を視野にいれるならば、倫理的節度に訴えることはナンセンスだと指摘する。
また、ルールに基づく競争は有益であるという論旨である。
プラトンが理想国家を論じた際、「節度」はもっとも低い階級の人間が持つべきもので、上位の人間には「知」と「勇気」であったと著者は述べる。
プラトン『国家』は私も最後まで読んだが、それに気づけなかった。
確かに、理想国家においては各々分業に徹することが求められるとは書いてあった。
これはのちほど確認したい。
この本を吟味するにはハイエクの思想やケインズ、スミスの古典経済学を復習する必要があり、難儀だ。
ただ、「脱成長派」へのアンチテーゼとして、本書は非常に意義のある本であることは間違いない。
後半は政治にも言及されているので、時間をかけてでも読みたいと思わせる本であった。
つづく
公開日2022-05-03
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