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読書日記460

         プラトン『法律 (上) 』岩波文庫 (1993年)

■株式会社岩波書店

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日記

プラトン『法律 (上) 』のつづきを読む。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/05/17/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98459/

   

今日は220項以降、第四巻の内容をまとめていきたい。

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まず、プラトンは国が海軍を所有することの欠点について述べる。

端的に言えば、戦争が激しくなると軍艦に避難し、逃げ癖が付いてしまうとした。

また、褒賞に関して、海軍を保有する国は往々にして海に関わる者たちに均等に与えることはない、という点が正しくないとプラトンは指摘する。

次に僭主制(能力によって君主の座を勝ち取り、身分をこえて君主となった者が統治する制度)について語られる。プラトンは「神」という言葉を使い、世界全体が「偶然」によって起き、人間にコントロールできないことが大半である現実を語る。

そのうえでいかに理想国家に近づくことができるかが議論される。

プラトンは僭主制こそが最も理想国家に近づく可能性のある国制であると主張する。

理由としては、国家の性格を変えるには僭主制が最善であると語る。

最大の権力と思慮、節制が調和することによって最善の国家と法律が芽生えてくるのであって、それ以外の方法はあり得ないとプラトンは主張する。

その後、国制の種類の数だけ法律があるのではないか、という問いを吟味していく。

まずは「正義」という点に着目する。

世の人々は正義の定義を「強者の利益」としているが、プラトンのいう正義の定義は、「不正を懲らしめるもの」であるとした。

ひとまず、以上が第四巻から250項までの内容である。

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2022年の現在。

日本人は資本主義と民主主義が最も最善であると思っているのかもしれないが、現実として現在の日本においては自殺者の数が他国と比べ異様に多く、また、幸福度や報道の自由度が先進国のなかで相対的に低い位置にいる。

最善であることは間違いないのかもれないが、何故このような状況においても尚最善と言えるのだろうか。

どういう点においてそう思えるのだろうか。

私としては疑問である。

つづく

公開日2022-06-03

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