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日記
プラトン『法律 (上) 』を読み終えた。
まとめた後に感想を書いて終わりにしたい。
第六巻の後半は婚姻に関することが語られた。
プラトンは、結婚は国家の利益となるものでなければならないと語る。
その理由として、男女は似たようなもの同士がくっつく傾向にあり、それが要因となり全体としてみると不均衡が生じる為であるとした。
プラトンは調和について語る。
均衡を保つためには反対の性質の者をくっつけるべし、とした。
例えば富のある者はない者と、せっかちな者はゆったりとした者と、といった組み合わせである。
プラトンは年齢にも言及しており、35歳を過ぎても結婚しない者には罰金を科すべきであると主張した。
子育てに関してプラトンは、夫婦は分配地から離れ、父母と距離を取るべきであると主張した。理由として、住み慣れた場所を懐かしむ気持ちが生じ、その気持ちによって家族の結び付きを維持できると述べた。
次に話は奴隷の扱い方にうつる。
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プラトンが生きていた時代には多様な奴隷制が存在していて、奴隷の扱い方に対する答えとして二つの策を提唱する。
ひとつは、彼らがお互い同国人でないように、言葉を同じくするものでないように扱うこと、と書かれている。(奴隷間のコミュニケーションを制限すること(?))
もうひとつは、不正に関してよりいっそう厳重に扱い、奴隷が市民となったかのようにつけあがらせないこと、とした。
次に住居について語られた。
プラトンは、神殿は高い位置に建設すべしとしたものの、城壁というものそれ自体は国益にはならず、避難場所としても機能してしまい、城と城壁に眠りこけているのが真の安全を得る手段であると人々に考えさせてしまうと語った。
最後に欲に関する問題と、再び結婚に関することが語られた。
プラトンは、人間には3つの欲があるとした。
食べることに対する欲、飲むことに対する欲、愛欲の3つとし、愛欲は最も強力でありこれは抑制に努めなければならないとした。
最後にプラトンは結婚と年齢について言及した。
プラトンは、男性は遅くとも30歳から35歳まで、女性は16歳から20歳までには結婚すべしと語った。
以上までが『法律 (上) 』の内容であった。
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感想
図書館で本書を借りてちょうど一週間が経った。
『国家』と比べ今回は具体的な制度に踏みいった話が展開されており、まとめるのに時間がかかったように思う。
楽しくもあったが、骨の折れる作業でもあったように感じる。
プラトンの掲げた理想国家というものの下図は『法律 (上) 』だけで十分に見ることができた。
どのように感じるのかは日によって変わるかと思うので、そういう意味ではやはり何度も読み返す意義はあると感じている。
今日の段階では、「均衡」という概念を考えさせられた。
現代の日本人の婚姻事情はプラトンからすれば「不均衡」ではないだろうか。
例えば、今日あくまでイメージではあるが、芸能人は芸能人同士で結婚することが多いように伺える。
昔の記事にも書いたが、例えば女性アナウンサーがさえない中年の無職男性と結婚するのかというと、無いようにみえる。
つまり、高所得者は高所得者同士が結婚するケースが多いようにみえるのである。(あくまで個人の感想)
また、過去に高所得者同士が結婚することが多いということが統計的にも明らかであるという内容の本を読んだ記憶はある。
格差社会が「正しい」のかどうか。
プラトンからすれば「不正」であるだろう。
現代人の私としては、答えは見えないが、どう生きるかは自分次第であり、あまり社会に大きく依存や期待をすべきではないと考える。
従って、格差を是正する努力をするよりかは自分を是正すべきであると考える。
しかしながら、こういう感想は日々変わっていくと思うので、これはあくまで今日の「記録」として書き残すことにとどめたい。
つづく
公開日2022/6/6