■株式会社ミネルヴァ書房
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メモ
「功利主義は総和主義、厚生主義、帰結主義の組み合わせである」
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日記
道徳に関する本を複数読んでみたが、現代の道徳は「功利主義」に依拠していることが理解できた。
功利主義を批判的に吟味するには本書も目を通さなければならない。
その前に、個人的に疑問に思うところがある。
おそらくその答えは本書に書かれている。
「効用」に少々こだわりすぎてはいないだろうか。
幸福を経済用語の「効用」で語る限り、それは必然的に「分配」の問題につながる。
それが功利主義の原理である。
しかし、妙に思うのである。
そもそも幸福(≒効用)が人生における最上位に位置する概念なのだろうか。(そもそも幸福の定義は難しい)
「絶対的効用主義」のまま突き進むと、それは全ての物事が「損得勘定」で成り立ち、人々はその価値観に染まりきってしまう。
だが、現実はそうではないだろう。
また、政治の限界とはつまり、民衆の「道徳」に期待しないことから発生するものでもある。
合理的、合理的とうたいながらも、その前提や公理が間違っているとは思えないのだろうか。
本当に合理性を追求するならば、プラトンの理想国家建設も視野にいれるべきだろう。
それは受け入れられないのだろうか。
もしそうであれば、その根拠とは。
少々疑問に思う。
公開日2022/8/12