■株式会社明石書店
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日記
哲学科の大学院(修士)を出た知り合いにすすめてもらい読んだ。
本書は同志社大学大学院文学研究科「古代哲学史特講」を文字に起こしたものとなっている。
年間30回分もの講義が本で読める。臨場感が伝わり、大学院に行きたくなるほどであった。
本書はハイデガー研究の第一人者による講義となっている。
第一回を読み終えた。
ソクラテス、プラトンが絶対的、世界的に権威を持っていることに対する批判的なものとなっていた。
・・・
ちょうど並行してT・イーグルトン『文学とは何か?』を読んでいたので理解がすすむところがあった。
著者いわく、言語世界と実在世界はそれぞれ独立している。
意識は言語そのものであり、思想は言語を超えるものではないと話す。
また、著者いわく、意味は「差異の構造」であり、差異なしに意味は成立し得ないソシュールの言語学に依拠している点も理解することができた。
フッサール哲学の行き詰まりは「意味は言語に先行する」ということを前提にしていたからであった。
ギリシア哲学を現代哲学のトピックと交えながら講義がすすむので、非常に面白く、知的好奇心を湧かせるものであった。