■有限会社而立書房
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日記
本屋さんにいけば光文社の古典新訳が沢山並んでいる。
しかし、その誕生には壮大な物語があった。
壮大と言うと大袈裟かもしれないが、一人の編集者が古典新訳シリーズを立ち上げるまでには長い年月を費やさなければならなかったことが伝わった。
本屋さんに行けば多種多様な本たちがずらりと並んでいる。
『学術書の編集者』によれば、新刊一点あたりの売り上げは減少傾向にあるという。
売れないから新刊数を増やしているのか、新刊数を増やしたから売れなくなってきたのか。
囚人のジレンマのような構造であるかもしれない。
全ての本が素晴らしいとは言いがたい。
それでも一生懸命に本を作る人たちが、苦労した末にようやく一冊の本ができあがる。
一生懸命作ったものが返品されて処分されるようであれば尚更悲惨である。
売れない本はやがて裁断されるとどこかの本に書かれてあった。
それと同時に精神まで磨り減っていくのだろうと感じた。
薄利多売。
なんとも悲しい業界である。
つづく
公開日2022/8/27