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読書日記760

萩尾望都『ひきこもり図書館 部屋から出られない人のための12の物語』毎日新聞出版(2021)

■毎日新聞出版株式会社

公式HP:https://mainichibooks.com/index.html

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/mai_shuppan

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日記

タイトルに惹かれたので読んでみることに。

何回も書いているように、自分としてはどうしても近代自我というもの、自意識というものに関心があり、つい関連付けて読んでしまったが、萩原朔太郎という人物に関心を抱いた。

なにもかもがうまくいかず、マンドリンを惹きつつも詩人として落ち着いた人物とされる。

・・・

時代には文脈があり、その文脈からはみ出る人間が適応障害と呼ばれるわけである。

その文脈は流動的で決して固定されているものではない。

従って本質的に言えば人間に不適応も適応も存在し得ない。

かといって、文脈自体が悪であるものではなく、人は絶えず文脈との相対関係にあるということだ。

普通の人、というのはある意味文脈に染まりきっていることと言える。

個性がない、ということは自身が文脈と重なりすぎているということだ。

もっと抽象的なことを書くとすれば、文脈もまた別の文脈との関係で意味が決まってくるものである。

それが意味するところはつまり、ひとつの文脈のみではそこに普遍性はないということだ。

ねちねちといろいろ書いてしまったが、要するに文脈は多様であるということである。

そこを忘れないようにしたい。

そして萩原朔太郎の本に興味がわいた。

公開日

2022/10/19

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