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読書日記783

   マーティン・J・ブレイザー『失われてゆく、我々の内なる細菌』みすず書房(2015)

■株式会社 みすず書房

公式HP:https://www.msz.co.jp/info/about/#c14087

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/misuzu_shobo?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

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つづきをよみすすめた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/19/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98782/

  

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日記

科学系の本は1ページ1ページ、丹念に読んでいかないと理解が進まないので時間がかかると感じている。

裏を返せば、飛ばし読みや速読というものは科学系の本では不可能ということである。

さらに言えば、年間200冊読んでいます、と高らかに宣言する人は内容の薄い本ばかり読んでいる可能性もある。

・・・

まず人体の細菌の総数は細胞よりも多く約百兆個存在し、一点に集めれば脳の重さに匹敵するという事実に衝撃を受けた。

(Googleで人の細胞の数を検索すると37兆と出てくる。本書は約30兆個と書いてある。)

そして、もっと驚きであったことは、細菌も指紋のように、人それぞれ固有であるということであった。

その細菌の種類は約1000種あり、著者は細菌動物園と表現する。

・・・

おそらく常識的には、人は人の遺伝子によって人間性が決まると考えられているだろうが、著者は「細菌の遺伝子」が人体に与える影響に着目する。

例えば、著者は腸内細菌の遺伝子数と肥満の関係性について興味深いデータを提示した。

(対象は若くて健康な人)

結果は正規分布にはなっていなく、バラバラであるみたいであるが、遺伝子数が低い集団のほうが相対的に肥満の人が多いということが分かったそうである。

生態学という、相互作用の世界を研究する学問は関係論的な発想が根底にあり、書物と知、学問の関係性について考えている私としては個人的に興味深いものである。

他にもいろいろと書きたいことがあるが長くなりそうなので、次回以降に持ち越したい。

公開日2022/10/28

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