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読書日記798

       佐藤優『私のマルクス』文春学藝ライブラリー(2022)

■株式会社文藝春秋

公式HP:https://www.bunshun.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/bungeishunju

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メモ

ウ・トポス・・・・・・・ギリシア語。ユートピアの語源(諸説あり)

「存在しない場所」という意味がある。

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日記

時間のあるうちにマルクスについてある程度理解しておきたいと思っている。

政治に詳しくなりたいという理由ではない。

端的に、人間の本質が隠れていると感じているからである。

それは、マルクス主義がなにか崇高的なものだからという理由ではなく、逆に物質礼拝はいろいろな意味で錯誤していると私は解釈している。

・・・

佐藤氏の本は若干の抵抗を覚えるが、本書は読み物として面白い。

『デカルトからベイトソンへ』を読んだ経験から、信仰心と虚無主義の関係についてある程度理解でき、その視点からキリスト教について学べることは多いと感じている。

伝説的な編集者、林達夫も宗教哲学に関心を抱いたのはそんな視点を持っていたからだと私は思っている。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/15/%e8%90%bd%e5%90%88%e5%8b%9d%e4%ba%ba%e3%80%8e%e6%9e%97%e9%81%94%e5%a4%ab%e3%80%80%e7%b7%a8%e9%9b%86%e3%81%ae%e7%b2%be%e7%a5%9e%e3%80%8f%e5%b2%a9%e6%b3%a2%e6%9b%b8%e5%ba%97%e3%80%80%e8%aa%ad%e4%ba%86/
https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/17/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98764/

  

一方、ユダヤ教に関しても自分は全くの無知であり、間接的に本書から楽しく学べるのであればそれは一石二鳥というものである。

・・・

高橋和巳『憂鬱なる党派』の読書経験から、また、池田晶子によるマルクス解釈から本質的にマルクスはなにか勘違いしていたのではないかという、浅はかではあるが私はそのような見方、直観を持っている。

物質と精神という観点からは心理学や精神医学のトピックともつながり得るし、本と本は必然的に繋がるもの、そしてそれが立体的な視点を創発するのである。

従って、以上の観点からやみつき要素満載の本書は面白く、他の本を差し置いてこちらに夢中になってしまいそうである。

公開日2022/11/1

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