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読書日記824

アントニオ・R・ダマシオ『デカルトの誤り 情動、理性、人間の脳』ちくま学芸文庫(2010)

■株式会社筑摩書房

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日記

タイトルが気になり、読んでみることにした。

隙間時間を利用し、100ページほど読み進めた。

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心理学を学んでいる人であればウェルニッケ、ブローカという言葉は聞いたことがあるはずである。

しかし、教科書的なことは書きたくないので割愛。それに関連する話である。

物語は25歳、有能な現場監督をしていた男性の不幸話によって幕をあける。

爆発によって鉄棒が頭を貫通。

奇跡的に意識があり回復したが、人格に影響が出るようになり、現場監督の仕事を降ろされてしまう。

神経心理学、神経解剖学、心理学にまつわる興味深い本である。

感情はどういう役割があるのかを問う本でもある。

それと同時に、身体と心をめぐる哲学的な本でもある。

以下の本も読むことによってさらに理解が深まるように思う。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/22/%e3%83%a9%e3%83%b3%e3%83%89%e3%83%ab%e3%83%95%e3%83%bbm%e3%83%bb%e3%83%8d%e3%82%b7%e3%83%bc%e3%80%8e%e3%81%aa%e3%81%9c%e5%bf%83%e3%81%af%e3%81%93%e3%82%93%e3%81%aa%e3%81%ab%e8%84%86%e3%81%84%e3%81%ae/

   

本書によれば、というよりも感覚的に分かることなのであるが、感情の伴わない理性は生物的に淘汰される。

端的な例として、恐怖心や不安が一切ないと危険を避けることができずに死亡するリスクが高まる。

感情と理性は対立をなすものと捉えられがちであるが、そうではなく、むしろ感情がなければ理性が生み出されないという、相互補完的な関係にあるということが語られた。

何事も過剰であれば害になり、少なすぎても害となる。

感情と理性の相互関係についてもう少し理解を深めたいと純粋に思う。

感情抜きに経済、政治、文学、あらゆる物事を語ることはできない。

公開日2022/11/17

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