閉じる

読書日記838

    野口悠紀雄『だから古典は面白い』幻冬舎新書(2020)

■株式会社幻冬舎

公式HP:https://www.gentosha.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/BOOKS_GENTOSHA?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

日記

イエス『聖書』

シェイク・スピア『マクベス』

著者は、この二つの書から説得術を引き出せるという。

歴史的なベストセラーは『聖書』だと言う。

確かに2000年以上キリスト教は続いている。

「神は死んだ」とツァラトゥストラに宣告されもなお、現在も信仰心は消えてはいない。

その意味では最大の影響者である。

『マクベス』では魔女の台詞から、人間はどのようにすれば言うことを聞くのか分かるのだと言う。

人間の洞察力に長けた人物が描いた世界から様々なことを引き出せる。それが古典の面白さだということが伝わった。

他にも、ゲーテ『ファウスト』の著者による解釈、トルストイと「歴史主義」に関する著者の持論は読んでいて勉強になった。

小林秀雄も40歳まではとある古典を面白く読めなかったと述べていた。

年を取らないと分からないことがあるようである。

そしてそれを掴めば古典を楽しく読める。

ビールと似ている。

今では美味しく感じるが、二十歳の頃は「とりあえず生」という言葉が嫌であった。

味覚と思考もそういう意味では同じなのだろうか。

公開日2022/11/23

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。必須項目には印がついています *

© 2024 ラボ読書梟 | WordPress テーマ: CrestaProject の Annina Free