■株式会社ナカニシヤ出版
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+佐藤優『自壊する帝国』
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メモ
序数主義 [ordinalism] :効用が序数的かつ比較不可能であると考える立場
序数・・・順番を表す数詞
数詞・・・数を表す語。一、二、三etc.
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日記
経済学について少し考える時間を設けた。
といっても、自分の根本にあるのはメタ・フィジカルであり、数式を羅列して考える類いの営みではない。
物事は、例えば本質から考えるアプローチと実証的なアプローチがあり、そのバランスが大事ではあるが、後者に関しては様々な書物が存在するが前者は少ないと踏んでいる。
まず今日は、ピグーの厚生経済学は1932年ライオネル・ロビンスの批判によって事実上崩壊したことを確認した。
それに荷担した「序数主義」という言葉を今日初めて知った。
経済を考えることは政治と直結する。政治を大局的にみることはすなわち経済を大局的にみることではあるが、素人にできることはまず第一に偏在する事実を帰納的に解析することではないだろうか。
そういう意味では本書はいろいろと発見があり面白い。
・・・
佐藤優氏の本はそもそも全共闘に関する個人的関心から読み始めた。
特段、彼を特別視し、擁護するつもりはないが、佐藤氏の文章は非常に読みやすい。
一般向けに書かれているからではあるが、これは単純に筆者の力量のような気もしてくる。
共産主義下のソ連、そして今日のロシアに関する物事を人間の根本的な心理、本質から遡及して考える作業は個人的になかなか楽しい。
例えば、佐藤氏が綴る過去のソ連の日常、特にKGBによる監視体制 (工作、スパイ) というものは明らかに常軌を逸しているように思われる。
これは共産主義のディストピアを端的に表しているように見えた。
資本主義幇助罪という言葉を初めて知った。
この厳格な管理、監視社会は今の中国とそっくりではないか。
どこにユートピアがあるのやら。
人間の欲望、欲求の観点を突き詰めると、根本的に共産主義というものは人間の集団とは相容れないシステムなのかもしれないと思わされた。
公開日2022/12/5