■株式会社講談社
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続きを読み終えた。
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メモ
古代人を劣っているとみなす人間に対する言葉
“(・・・)現代に生きているだけで、自分が優秀であると思っているのです。それが進化思想なのです。” P376
“進化思想は、太古の昔から人間が原罪として持っていたわがままを正当化する思想なのです。” P381
“(・・・)サルが進化して人間に成ったわけでもなく、人間は最初から人間であって何の進化もしていないのです。” P387
ダーウィンの進化論は社会思想によって捻じ曲げられる。それは帝国主義を正当化するものであった。
“生存競争に勝つことと優劣は関係ないのです。” P392
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日記
ピーター・シンガー『動物の解放』を読み始めたころから生命に関する問いかけを自分で行うようになったと記憶している。
ピータ・シンガーが何故功利主義に傾いたのかは理解できた。動物も人間と同じように意識があり苦しむことができる存在だから、全体の苦痛を取り除くことを公理とする功利主義にあっては、ベジタリアニズムと親和性が高いのであった。
しかしながら当然疑問があった。それは本当に人間として正しいのか。
お世話になっているメルカリの常連さんは、肉食は自然の摂理として普通だというふうに言っていた。その通りだと今でも思っている。
人間に理性があることと、ベジタリアンになれなければならないことには飛躍があるとしか思えない。
動物への配慮を否定するつもりはないが、過剰になってくると自然に反した社会思想というものが生まれる。
執行草舟氏は自然の摂理に沿った生き方を終始語る。
・・・
ようやく第一巻を読み終えただけなので、全体としての感想はまだ早いかもしれない。
しかしながら内容の質と量は明らかに一般的な本を凌駕している。これは明らかに多くの日本人に読まれるべき本である。
川上未映子『ヘヴン』を読んで書いた、正義に関する感想は執行草舟氏の講談と同じものであった。その点は自分も少しは本が血肉になってきた証だと思いたい。
自分で考えることは大事だが、やはり若いうちはひたすら学びだと感じた。
自分で考えるだけでは思弁的哲学に終始し、歴史の人知にまではたどり着かない。
そして、今日の社会問題の多くは歴史を学ばないことから生まれるのだと自分は痛感するのであった。
つづく