内容があまりにも難しかったため、今の僕には要約不可能である。
しかしながら、この難解な解説書を読み通すことで、僕は僅かながら哲学、政治、経済、そして革命の親和性を読み取ることができた。
現在僕は読書日記にてマルクス等の古典経済学を読み込んでいる。この本からもヒントを得ることができた。
マルクスの企みとは、マルクス以前の古典経済学、スミスやリカード理論で説明がつかず、行き詰まった現状を突破するための思考法を用意することにあった。
マルクスはヘーゲルを参照し、レーニンもまた、マルクスを理解するためにヘーゲルを参照した。
なぜ経済で哲学なのか。
それはつまり、「貨幣」や「価値」という観念、実在が持つ「意味」というものを深いレベルで理解するには、哲学の理論的枠組みを必要としたのであった。
例えばマルクス経済学では、労働力にも「使用価値」、「交換価値」が含まれていると捉えた。
スミスの理論では交換価値については説明しきれていなかった。むしろ無視をした。
その限界を超えるためにマルクスはヘーゲルを研究した。
僕なりの解釈では、革命というものは従来の秩序、システムを一度解体することだと思われる。
しかし、その解体後はどうすればいいのか、というお話になる。
解体後の秩序形成について理論がないと革命は無意味なものとなる。
資本主義はコスモスとも表現された。
経済活動は人間社会にとって地球と同じくらい重要なものだ。
つまり、社会の仕組みそのものを模索し、構築してく壮大な計画がないと革命は難しいということなのだろう。
その計画を練り込むために必要な知識・思考法として哲学と革命には親和性があるのだと僕は解釈した。
つづく
公開日2022-01-15