■株式会社草思社
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つづきをよみすすめた。
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日記
第二章の終わり、120項まで読み進めた。
結論から書くと、「環境によって文明の発達の仕方が何故違うのか」という難題の答えとして、「土地や気候による生産量」が人口を規定し、生産量に基づく総人口 (生産性のない地域では総人口に限界がある。) によって政治組織が規定される。そしてその差異によって支配する側になるか、される側になるかが決まる、ということが理解できた。
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副産物として、雑学的なことも吸収できた。
まず氷河期というものは20回以上も繰り返し起きているということが理解できた。
また最後の氷河期が終わるまではカナダ全域が氷で覆われていたためにアメリカへ人類が進出できなかったことも理解できた。
83項に書かれていることとしては、アメリカに生息していたとされる大型動物の獣骨が約一万年前のものだという事実は、カナダの氷が溶けた時期と重なる。
(ベーリング海峡は海面が下がると地続きとなる。ユーラシア大陸からベーリング海峡を通過した人類はアラスカ、カナダ、アメリカ、メキシコへと流れていった)
よって、第一章のタイトルである「一万三000年前のスタートライン」とは全ての大陸に人類が住み始めた時期という意味になる。
・・・
第二章は平和的な民族と好戦的な民族との分かれ道について考察されていたが、まだ120ページ程度では語り尽くされていないので詳細は割愛したいが、ひとまず、実際自分がそこで暮らす場面を想像してなにが言えるかという出発点から考えると、暖かくて果実も豊富にある楽園で暮らしているときに戦争のことなど考える必要もなければ、世界の構造はどうなっているのか、そういうことに思いをめぐらせる必要もないことはなんとなく分かる。
楽園を守るためにはたしかに計画的な防衛策を講じる必要性はあった。
それはしかし現代人の考えであって、情報が明らかに不足している太古の暮らしを考えれば、なぜインカ帝国が壊滅したのか、少しは理解できる気がするのであった。
公開日2023/1/22