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読書日記1006

ヘレン・プラックローズ/ジェームズ・リンゼイ『「社会正義」はいつも正しい:人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』早川書房 (2022)

■株式会社早川書房

公式HP:https://www.hayakawa-online.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/Hayakawashobo?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

つづきをよみすすめた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/06/25/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98828/

   

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日記

久しぶりに読み進めた。

今日は第2章の初めから第3章の手前まで読み終えた。

ニューアカデミズムは1990年代頃に徐々に衰退。

しかし、形を変えて、つまりポストモダンの理論を応用させた「応用ポストモダン」が2010年代にかけてアクティビストたちによって幅を利かせた。

それらは「クィア理論」、「ポストコロニアリズム」や「カルチュラル・スタディーズ」と呼ばれている。

大型書店に行くと、ほとんどの書店では「社会学」と「現代思想」のコーナーで以上のように分類されている。これらのコーナーでは毎年いくつもの新刊書が発行されるので、ポストモダンの理論がある程度定着したものだと見てもいいのではないだろうか。

ジュディス・バトラーはフーコーやデリダの理論に影響を受けているとされる。

ポストコロニアリズムの代表的存在であるサイードは、本書によれば「脱構築」の方法論によって東洋に対する西洋のナラティブを破壊する目的を持って研究していたとされる。

本書を読む限り、この「脱構築」によって矛盾を暴き出す手法は現代においても一定程度の効力があるようである。

むしろ、本章を読んだ印象としては、アクティビズムと「応用ポストモダン」によって社会的な影響は無視できないものとなっているようにも感じた。(アメリカにおいては)

ジェンダー関係については、なんらかの失言を言ってしまいBBCから干されたという話も紹介された。

イデオロギーというものは目に見えにくいため、たしかに関心の薄い層にしてみたらたまったものではない。

この本がアメリカでベストセラーとなっているのは、こうした状況のなかで忙しいアメリカのビジネスマンに一連の情報を整理し、理解してもらうきっかけ、インパクトを与えたからだと推察される。

第三章から具体的な理論の考察に入っていく。

やはり読み直して、興味深いものだと感じた。

つづく

公開日2023/4/27

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