■株式会社白揚社
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つづきをよみすすめた。
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メモ
ピエール=シモン・ラプラス「並外れた主張を裏付けるために必要な証拠の量は、その奇妙さに比例しなければならない」
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日記
130項弱まで読み進めた。
2013年でさえも、動物の持つ装飾の「意味」について、「寄生虫がいないということを示すためだけの情報」と見なしている学者が多いということが書かれていた。
決着はついていないものの、この見方がなおも主流であることに著者は自身の経験から反論をしていく構成となっている。
・・・
論争の焦点は、オスは強いから選ばれるのか、美しいから選ばれるのかという難問であった。
94項には以下のように書かれていた。
“フィッシャー流の恣意的配偶者選択を支持する有意な証拠が確かに得られたが、好まれたオスが優れた遺伝子を提供するという説を支持する証拠は得られなかった。” P94
また、マイコドリという種類の鳥は、食べ物が昆虫から果実にシフトすることによって育児から解放され、配偶者に対する激しい選り好みをするようになったと書かれていた。
人間の世界でも「良い遺伝子を残したい」と冗談半分で言う人たちがいる。
よくよく考えれば、良い遺伝子を残せたかどうかは孫が生まれるまでは分からない。
元気で優秀な孫が沢山産まれてくれば確かに「良い遺伝子を残せた」のかもしれない。
しかし、かなり割愛したが、美と「適応」をめぐる論争は想像以上に難しい。難しいというのは解釈の仕方が多様にあるからでもある。
ソクラテスは美を有用性と絡めて論じていたが、ただ美しいだけでも有用性となり得る(例えば、配偶者にとって美しいパートナーを持つことで得られる幸福度の上昇など)。
無敵であることも「美しい」ようにも思える。
美しさの多様性、「適応」という言葉の意味の多様性、考えるほど泥沼にハマる。
あまり深く考えずに読み進めるのがこの本を楽しむ唯一の方法であるかもしれない。
公開日2023/8/13