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新・読書日記119

  柄谷 行人 (著), 中上 健次 (著)『柄谷行人中上健次全対話』講談社文芸文庫(2011)

■株式会社講談社

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       ジョン・スチュアート ミル『自由論』光文社古典新訳文庫(2012)

■株式会社光文社

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日記

今日も通勤中やカフェなどいろいろな場所で『自由論』を読みつづけた。200項を通過。

思想と言論の自由が人間を前に進めるという話のあと、次は言論と政治の話に移行。

“かつての時代においては、人間と異なる行動をとるのは、それが普通より優れているのでなければ意味がなかった。しかし、現代においては、大衆に順応しない実例を示すこと、慣習に膝を屈するのを拒否すること、ただ単にそれだけでも意味がある。” P163

  

“今日、この国において、人間のエネルギーが発揮される場はビジネス以外にほとんどない。” P170

  

“慣習による専制は、人間が前に進もうとするのをいたるところでたえず妨げる。慣習よりも良いものをめざそうとする精神に、たえず反対する。” P171

  

メモ

ファッションについて語るミル

ミル「ファッションとは、変化のための変化である」

ミル「画一化に抵抗せよ。第二の中国になってしまう」

  

本書を読んでいくと、ミルの批判の対象はイギリス国民の均質化であることが分かる。

常識や慣習に縛られるなというメッセージは、国家がある程度の段階に進んでからという話なのでそこは忘れないようにしたい。

均質化が進むと多数派が平凡になっていく。これは先進国の宿命だ。今の日本もしかり。

だからこそミルはそこに多様性の必要を訴える。

敢えて他の人がやらないことをやることの意義。そしてそれを認める寛容性。こういうものが国を前へ進めるとミルが語っていたのが印象的であった。

  

・・・

柄谷氏と中上氏の発言はやや過激というか、攻撃的というか、正直なものであった。

自分もある程度はそう思っている。(大衆小説にかんするあれやこれや)

柄谷氏はエリック・ホッファーを認めていて、中上氏に「読めよ」とすすめていた。

エリック・ホッファーといえば在野の研究者、荒木優太氏の本でおなじみである。

  

今日は本屋でいろいろなものを買ってきたので明日以降、こちらのブログに感想などを書いていきたい。

ミルは次の土日で必ず読み終わると思っている。

つづく

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