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日記
『完全版-若き日と文学と』
メモ
トーマス・マンについて語る二人
“どんなに意識の力、精神の力を働かして、ものを観ても、やはり見つくされないものがある。それを小説家は、おそらく魔力的な力でつかんでいるんだな。マンのことを娘のエーリカは、<魔術師>と呼んでいるけれども、小説家は、いわばそういう魔術師的な力でそうしたものをつかんでいる。その魔術師的な部分でつかんだものは、大きくなることを予想している。それは、小説家のなかの暗い秘密の部分でつくられている。” P102
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『ゴンクールの日記(上)』
ゴンクールが挙げた苦渋の味を小説の中で豊かに描写する作家
バイロン、ミュッセ、シャトーブリアン
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今日は野暮用の多い一日であった。
仕事終わりにいろいろと済ませ、カフェで読書するとやはり30分弱、意識が朦朧としてしまった。
となりの高校生もぐったりと眠っていた。みんな疲れている。
高校生が何か作業をしているとすれば、そのほとんどは受験や資格、宿題等の勉強である。
これが非常にむなしい。高校生のうちからいろいろな本を読めば明らかにその後の人生にとって大きな助力となるはずなのだろうが、やはり目先の利益だとか、目先の進路で精一杯なのだろうか。
文学書や哲学書を読む高校生もなかにはいるだろうが、ほとんどいないように見える。
いや、そもそもそういう人はカフェで読まないのかもしれない。
と、思いながらいろいろと読み漁った一日であった。
ゴンクールの日記を読んでいて改めて思ったのは、日記というものは、それが出版を前提としていないものであればあるほど作者の、いや、人間の本音が浮かび上がる。
カフカの日記やヴァージニア・ウルフの日記はそこまで本音が漏れているというか、読んでいてびっくりするような文章表現はほとんどなかったように思うが、ゴンクールのものは露骨に現れている。
これを読んでいて不快になる人も多いので、あまりお勧めはできない。
ただ、たとえ悪口であっても、真実を幾分か含むものであるというのを感じさせられる。
詩はさらに抽象的にメッセージや想いが隠されていて、そういうものを感じ取って噛みしめてみたくなる日もある。
ということで、今日はワイルドとマラルメに浸った一日であった。