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新・読書日記197(読書日記1537)

      児玉清『ひたすた面白い小説が読みたくて』中公文庫(2017)

■株式会社中央公論新社

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       島田潤一郎『電車のなかで本を読む』青春出版社(2023)

■株式会社青春出版社

公式HP:https://www.seishun.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/Seishun_pub?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

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日記

『ひたすた面白い小説が読みたくて』

自分は児玉さんのように年を取りたいと思っている。

テレビでアタックチャンスと最後に聞いたのはおそらく十年以上前だ。

人生、年をとってからでしか分からないことが沢山ある。

児玉さんのダンディーな風貌、ふるまい、知性。こんなに年をうまくとれる人はそうそういないと自分は思っている。

  

児玉さんはとにかく膨大な本を読んでいて、その軸が「とにかく面白い本を読む」という点が魅力的だ。

本は面白くなくてはならない。勉強をするためだとか、大人になるためだとか、そういう動機で読んでいてはいつか飽きがくる。楽しく読めば結果的にそうでない場合よりもいろんなことを体験できる。そういうことを児玉さんは教えてくれるのである。

  

児玉さんの華麗な解説でアダム・ファウアー『数学的にありえない』を読んでみたいと思うようになった。

本屋さんで見つけたら早速買ってみたい。

  

・・・

『電車のなかで本を読む』

島田さんは氷河期世代ということもあってか、順調にキャリアを積むだとか、起業して成功しただとか、そういう話はないが、結果的にひとりで出版社を立ち上げて日々汗を流している。

島田さんにとっては一般的な企業に就くのは難しかったのかもしれないが、自分からすれば出版社を立ち上げて全国をまわって営業をしているという点が尋常じゃないと思う。

サラリーマンはただ目の前の仕事をこなせばいい。島田さんは自分で仕事をつくり、自分で考え、自分の足で動き、自分で生活するためのお金を稼いでいる。しかもこの電子化が進む厳しい出版業界で。

島田さんは絶対に並みの人間ではないと自分は思っている。そんな島田さんはプルースト『失われた時を求めて』を読破している。これを面接で言ってしまうところも島田さんらしい。(そんなエピソードがあったと記憶している)

  

そんな島田さんが薦める本は万城目学『べらぼうくん』。作家万城目学さんの自伝的な本らしい。

自分はそんな本があるとは知らなかった。

アンテナといい、読書量といい、島田さんにはこれからも注目している。

つづく

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