阿部志郎『福祉の哲学 [改訂版]』誠信書房(2008)
カッシーラー『国家と神話(上)』岩波文庫(2021)
プラトン『テアイテトス』光文社古典新訳文庫(2019)
アマルティア・セン『アマルティア・セン講義 経済学と倫理学』ちくま学芸文庫(2016)
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日記
『福祉の哲学 [改訂版]』は考えさせられるポイントが多い。
著者によれば高度経済成長期に初めて「自閉症」という言葉が出てきたのだという。
世界の合理化、効率化、自動化、画一化。
人間との関係がシステムの影響なのか、どうしても「間接的」となる機会が増える。
(コンビニでの店員との会話を想像すればすぐに分かる)
警察も喧嘩があればすぐに駆け付ける。昔はそのまま当事者同士で解決するものであったのだという。
(数学者ガロアが決闘で亡くなったことが記憶に残っている)
若者が有り余るエネルギーを発散する機会が減ったのだという見方は、ある程度当てはまるかもしれない。
世の中が不気味なほどに清潔化され、町が綺麗になっていくに従って実は人間の精神は荒廃していくのではないだろうか、という逆説は考察に値する。
物が溢れれば溢れるほど人間の精神は動物化し、物に頼り、食べ物に頼り、商品に頼る。
「〇〇で社会を豊かに」というスローガンは、物が豊かになれば人間の精神も豊かになるという前提で掲げられているはずだが、やはり逆のことが起きているように思えてならない。
自分で物事を深く考え抜こうとする人が減っているように自分はみえる。みえるというのはあくまで感覚なのでデータはない。
人文書のコーナーにとにかく若い人が少ないというのが、自分の数少ない経験から唯一「確固たる実感」として言えることである。
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メモ
“出会いは偶然の産物といえる。しかし、人と人が出会い、自分の存在をゆすぶられるようなめぐりあいは、真剣に求める内的努力のあるところに生ずることを知らなければならない。ときに自分で教授の門を叩きもしないのに書物を通し、ふれあいをきっかけに自分の門が開かれることがある。それには、門を叩き、叩かれる出来事を無意識であっても受け入れる心の備えがあって、はじめて「出会い」となる。努力と準備のないところに出会いは起こらない。” P41(『福祉の哲学 [改訂版]』)