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新・読書日記227(読書日記1567)

ジャン=クレマン・マルタン『ロベスピエール: 創られた怪物』法政大学出版局(2024)

仲正昌樹『いまこそハイエクに学べ: 「戦略」としての思想史』春秋社(2020)

プラトン『テアイテトス』光文社古典新訳文庫(2019)

執行草舟, 佐堀暢也『夏日烈烈-二つの魂の語らい』講談社エディトリアル(2018)

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■一般財団法人 法政大学出版局

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日記

テアイテトスの第一部があまりに長く、購入してから一週間以上経っているがまだ一部すら読み終えていない。

議論も同じような内容(知識は知覚と同じである、という仮定をソクラテスが検証、反駁している)が延々と続き、過去に一度テアイテトスを手放した理由もなんとなく腑に落ちる一日となった。

テアイテトスの読書に1時間かけてから『ロベスピエール』に移行。

民主主義の本質、人間の本質というものを考えたい年頃なのか、最近はこういった本が関心の対象となっている。

マキアヴェッリが積読気味なので、次の三連休はまたマキアヴェッリに手を出したい。ブックオフで文庫化される前の『わが友マキアヴェッリ』の分厚い本が安く手に入った。

伝記はあまり頭を使わないので仕事終わりには最適だと感じた。

小説は一度寝てしまうと内容が吹っ飛んでしまうので仕事終わりにはなるべく読まないようにしている。

最近はカフェで20分くらい意識が吹っ飛ぶことが当たり前となってしまった。

仕事を全力でやることの代償は、本が読めなくなることだと自分は思っているが、これは工夫次第では克服できるかもしれない。その方法をこれから模索しようと思うに至る。

今日はメモを何も残せていない。

  

・・・

平等思想を否定するのは往々にして環境や能力に恵まれた人間だ、という仮説が自分のなかで確定しつつある。人間は、自分と対照的な環境で生まれ育った人間の思考体系、思考の癖までは想像することができないのではないだろうか。できないはずである。

平等思想が悪いか良いかは正直なところ分からない。ポル・ポトはルソーの理想主義が生んだという仮説は一定の説得力を感じている。

このことを考えるうちに、自分はプラトンを尊敬しておきながら、プラトンの構想した哲人国家の理念と自分の理念があまり一致していないという矛盾に気が付く。

プラトンの理想社会は、完全な適材適所の実現である。

プラトンは平等のことなんかは気にもかけていない。それは『国家』のなかで奴隷を許容していることからも瞭然である。

思考に矛盾はつきものであるが、平等主義をめぐる一連の、自分のなかの矛盾をちょっと考えて見ようと思う。

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