■株式会社中央公論新社
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日記
21時頃になってくると眠気が強すぎて本が読めない。
書くので精一杯だ。
しかし今日も書くことはあまりない。
今日はワイルドが芸術以上に価値のあるものはないと断言していた点が印象的であった。
これを書いていると、アーサー・ダントー、宮台氏等が芸術の終焉についていろいろと語っていたことを思い出した。
芸術という言葉の意味、定義が100年で大きく変わったという認識であっているだろうか。
現代は芸術よりも肉体、物質、金銭に価値がより高まっているように思える。
ワイルドは飲み食いの類について下劣な快楽といった表現をしていた。
自分もその点は賛同するところではあるが、獄中日記を読むと過去を反省している様子がひしひしと伝わってくる。
欲が精神を食いつぶしたからワイルドは獄中に閉じ込められたのである。
果たしてワイルドは気高い精神を持っていたのだろうか。よく分からない。