つづきを読み進めた。
二章では「ヘドニアーエウダイモニア論争」について書かれていた。
快楽はどの程度幸福にとって大事なのか。
数十ページ進めて思ったことは、まず単純化できるほど簡単な問題ではないということである。
たとえば、刹那的に生きつつも何らかの希望を持っている人はいる。
逆に、禁欲的に生きつつも、PERMA理論では快楽とは直結しない「意義」「達成」という指標が幸福度に繋がることが示されている。
本書に挙がっている例として、宝くじに当たった人の幸福度がある。
彼らは短期的に幸福度が上昇するものの、日常的な些細な出来事に対する幸福を感じにくくなるということが示されている。
逆に、障害を背負ってしまった人は短期的に不幸になるものの、日常的な些細な出来事に対する幸福を感じやすくなることが示されている。
「お金が全て」
という人は多い。
しかし、彼らはお金を得るまでの過程にやりがいや意義を感じることが多いのではないだろうか。
アリストテレスにおいても過程に幸福があることを説いている。
物事は何事もグラデーションであることを忘れないでいようと思った。
精神科医が言うように、ゼロ百思考は危険である。
つづく
公開日2022-02-26