■株式会社文藝春秋
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日記
政治家の発言のなかのオノマトペがどれだけ増えているかを研究した人がいるらしい。
結果、少しずつ増えているという。
どんどん、だんだん。
抽象的な言葉は中身が伴わない。
中身が伴わない言葉は空虚で飾りの要素が強くなる。つまりコショウのように、それは単なる味付けなのだ。
味付けはもとの味がなければ引き立たない。スパイスでごまかす。言葉をごまかす。たしかに、それは言葉の貧しさ、幼稚さを表す現象として妥当な指摘のように思える。
しかしそのあとの筆者のソクラテスに関する説明はくどいように感じた。
ソクラテスなら自分も負けないくらい読み込んでいる。
なぜソクラテスは書かず、プラトンは書いたのか。
なぜ話言葉の優位性があったにもかかわらず、プラトンはかいたのか。
書いたという事実に答えがあるではないか。なぜそれを先に言わない。
主張が分かりにくい本を読むと投げだしたくなる木曜日だった。