『社会を変えるスタートアップ~「就労困難者ゼロ社会」の実現』読了+新・読書日記521(読書日記1861)
■株式会社光文社
公式HP:https://www.kobunsha.com/
公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/kobunsha_cs?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
■株式会社創元社
公式HP:https://www.sogensha.co.jp/
公式X(旧 Twitter ):https://x.com/sogensha
■株式会社水声社
公式HP:http://www.suiseisha.net/blog/
公式X(旧 Twitter):https://x.com/suisei_sha?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
感想・日記
仕事帰りにブックオフに行った日、スタートアップと就労支援が一冊になっている本が目に入った。職業柄、これは読んでおきたいと思っていた。そのころは丁度参議院議員選挙の前で、公共政策や経済に関心が高かった。分配には限界があるので、人口が減っていくのであれば少数精鋭のやり方で生産性を伸ばせばいいのではないか、それを実行しようとしている人、あるいはしている人を応援していけば分配よりも社会的に意義があるのではないかと自分は考えていた。なのでれいわや共産党は論外だと思っていた。
で、今日いっきに最後まで読み倒した。計画やビジョンが明確には書かれていたが、具体性に欠けると率直に感じた。自分もそこそこ現場には長くいるのでちょっと現実離れしていると感じることもあった。
とはいいつつも、熱意を持って就労支援に取り組む人を自分は応援したい。この本がもっとあらゆる業界の人に読まれることを願う。
共感しつつも、ちょっと厳しいのではと感じた箇所(スローガン)
8.共に働くことを追求しつつ、就労支援事業所や相談支援事業所といった場を用意する
10.障害の有無にかかわらず、経済合理性と社会性の二つの軸で物事を思考する教育が提供されている
“現状の就労継続A型事業所から企業への就職率は約5.6%です。” P205
就労支援は病を抱えた人がしのぎの場(金銭的に)としてとりあえず働こう、という人が多い気がしている。順番が違う。極端に言えば障害を持った人が通っていない。病を治す努力と労働を一緒にやってしまう人が多い。なので休みがちになり、いつまでたっても成長しない。成長できずずるずる辞めたり、突然音信不通になったりする。そういう現実を自分は見てきた。この問題を解決するのは素人が東大入試の難問を解くくらい難しいのではないだろうか。
・・・
『ストレス学ハンドブック』
「病は気から」は科学的に正しい。
“1980年代になって、ラザルスは、ライフイベントよりも日常生活における些細な苛立ちごと、デイリーハッスル(daiky hassles)のほうがストレスの影響が大きいことや主観的な認知の重要性を実証的に示した。” P10
“ラザルスとフォルクマン(Folkman.S)は、心理的ストレスの媒介過程として認知的評価(cognitive appraisal)とコーピング(coping:対処)の概念を導入した。ある出来事に対する個人の認知がストレス反応に影響し、それに対する認知的評価が、個人の対処行動やストレス反応の表出程度を決定するというものである。” P42
認知行動療法はある出来事を、ストレスを軽減する仕方で解釈しなおすというものがある。認知再構成と呼ばれる。これを5年前に自分は学んだ。認知行動療法の知見、プログラムを就労継続A型と結びつけるべきなのではないだろうか。もしくは、提携して症状の改善の見込みのない利用者をリワークに誘導する仕組みづくりが必要だと自分は思う。
ニーチェ「事実ではなく解釈だけが存在する」はストレス学の観点からは正しいといえる。
『美学のプラクティス』
メモ
美学、別名快の哲学
快が快であることの本質を探る哲学
ゆえに本能と欲望を必然的に対象とする学問領域
欲望と法律(=禁止、タブー)の関係を探らなければならない学問
一度解明を行おうとすれば骨の折れる学問
コメントを送信