三宅香帆『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』読了+新・読書日記547(読書日記1887)
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感想・日記
この本を読めば三宅さんのことを少しは好きになれるかと期待してみた。駄目だった。非常に読みやすい構成になっていて、文章力という観点では文句ないかもしれない。文章や構成などは自分もこの本から学んだほうがいいかもしれない。
ただ、この本の中核である価値観「本が読めるようにもっと短時間労働の世の中にしませんか」は許容できない。これ、けっこうきれいなことを書いているかもしれないけれども、仕事に全身全霊で体当たりしないようであれば、あるいはできないような人間はこれからあまり物は書かないほうがいいと思う。そのあたり、やっぱり文芸評論家というか、作家というか、なんか魂の抜けたような人間なんだなと思ってしまう。この本に感化する人間は楽して稼ぎたい人間だとか、「自分らしく生きたい」とほざく人間だと相場が決まっている。
最後の「働きながら本を読むコツを教えます」は舐めているとしか思えない。
自分はこれらのメソッドを真っ向から否定する。自分から本をすすめる(読書という行為をすすめる)のはやっぱり間違いなんだなと改めて思わされた。
以上
こうして書き残すことは、私にとって読書ブログを続ける意味そのものです。
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