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日記・感想
『自由論』を読み終えた。ちょっと昔にも読んだのでたぶん今日で二周目。
炎上の最中に読み始めた本。
「あんたは危害原理を曲解している」
「ミルが不憫でならない」
「あんたには話が通じない」
さんざん言われた。
言われ過ぎて今は何も感じなくなった。
読み終えて思うこと、「それでも炎上させる価値(問いかける価値)は自分にはあった。
引用する。
“国家の価値とは、究極のところ、それを構築する一人ひとりの価値にほかならない。だから、一人一人の人間が知的に成長することの利益を後回しにして、些細な業務における事務のスキルを、ほんの少し向上させること、あるいは、それなりに仕事をしているように見えることを優先する、そんな国家に未来はない。” P275(『自由論』光文社)
啓蒙は他でやれ、ここでやるな、迷惑だ。散々言われた。
啓蒙の無価値性など、内海聡やアドルノ/ホルクハイマー『啓蒙の弁証法』、ソクラテスの教育哲学などでさんざん思い知らされてきた。「教えてやる」とは一言も自分は言っていない。ただひたすら問いかけただけ。
「あんたは話が通じない」は「私の説得はあなたには通じない」が正解。
トーンポリシングが支配している以上、たしかに平行線だったとは思っている。
でも敢えて問いかけてみることには意味があった。小説好きな人はこれからも小説を読むだろうし、もしかしたらほかの本も読むかもしれない。自分がきっかけで、ノンフィクションや文学を嫌いになった人もいるかもしれない。
飛躍するが、物価上昇でひーひー言っている日本人は、今一度ミルの声にかたむけるべきではないだろうか、
ただ消費するだけの読書が蔓延しているから全体的な国力が落ちているのではないか。
トリクルダウンなんて夢のまた夢で、頑張った人が頑張った分、信頼や貨幣を獲得する世の中。
勿論それができない人の存在を忘れてはいけない。ただ、できるのに「できない」とあきらめる人は、やはりその人に責任が帰されると自分は思うのである。
ひーひー言っていないで本を読んでほしい。
「ミルが不憫でならない」だと?
この本の168項を100回読め。