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読書日記82

       アダム・スミス『道徳感情論(上)』岩波文庫 (2003)

  

  

アダム・スミス『道徳感情論』を読む。

序盤から、人間にはどんな人であれ哀れみや同情を感じる心があると述べられている。

人間は心底から利己的で悪であると説いたマキャベリとは正反対に見える。

  

  

調べてみると、マキャベリはスミスより200年ほど早く生まれている。

性善説/性悪説の二分法はあまり個人的に好ましくないが、人間に対する見方がこうも分かれる原因は何であるのか。

この辺りがいまいち掴めない。

  

  

現代でも、貧乏になると心までも貧しくなるというのが一般的には理解されているのではないだろうか。

ルソーは制度が人を悪にすると説いてきたし、人は環境に大きく左右されるということなのだろうか。

それでもアウシュビッツを生き延びたフランクのような人物がいたことを説明できない。

   

フランクルという人格は偶発的なものか。必然的なものか。

この辺りが少し気になる。

つづく

公開日2022-01-30

平成生まれです。障がい者福祉関係で仕事をしながら読書を毎日しています。コメントやお問い合わせなど、お気軽にどうぞ。

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