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読書日記160

   朝井リョウ『何者』新潮文庫 (2015)

  

つづきを読み進めた。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/17/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98159/

  

ついに隆良が怒られた。

プライドで固められた隆良の何気ない一言一言を仲間が見逃さなかった。

「100点じゃないと世の中に出せない」

隆良が別の人間とコラボすることによってクオリティが下がる。

俺はそんなの嫌だね、と。

「10点20点でもいいから世の中に出しなさいよ!」

隆良にはオリジナリティがなかった。

隆良から出てくる言葉は必ず誰かが先に言った言葉だった。

   

オリジナリティとは何か。

ある人間は、ビジネスは模倣が命とも言う。

何事も上手い人の真似をするのが良いと言われる。

作曲にも絵にも必ず型はある。

哲学にさえ考え方には鋳型がある。

  

日本の哲学は偉人の研究、つまり研究の研究である場合が多いと言われる。

模倣と芸術。

模倣と人生。

模倣とオリジナリティ。

模倣と思われるものを全て削り取ったものがオリジナリティだということになるのだろうか。

それは有り得ない。

オリジナリティは模倣を削るのではなく、模倣に付け加えるものかもしれない。

つづく

公開日2022-03-10

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