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読書日記238

 プラトン『メノン』岩波文庫 (1994)

  

プラトン『メノン』岩波文庫を読む。

徳について書かれている。

別の著書でも徳について書かれていたのではあるけれども、とりあえずプラトンの本を揃えたいと思い購入。

メノンは徳について、「男には男の徳があり、女には女の徳がある」と主張する。

曖昧な主張を許さないソクラテスは、それについて健康を比較しながら検討する。

男には男の健康があり、女には女の健康があるだろうか。

否。

   

健康は本質的に異なるものではないと分かった。

では徳についてはどうなのだろうか。

そこでソクラテスは、徳とは正義と節制を持つものと主張する。

男も女も、徳のある者はこの2つを備えている。

どうやら否定できそうにない。

   

これはトリックなのだろうか。

ある種の言葉遊びなのだろうか。

僕はそう思わない。

言葉の意味は文脈で決まる。

  

シンプルで簡単な単語ほど多くの言葉を必要とするように、「徳」という性質を特定するにも多くの言葉を必要とする。

まず分かったことは「正義」と「節制」である。

その正義と節制を説明するにはまたさらに多くの言葉を必要とする。

言葉と意味はトランプタワーのようなもので、下へ行けば行くほど多くのトランプを必要とする。言葉もしかり。面白い。

正義と節制については『国家』においても長々と議論がなされている。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/21/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98206/

  

つづく

公開日2022-04-02

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