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読書日記328

   シェリング『学問論』岩波文庫 (1957)

■株式会社岩波書店

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日記

シェリング『学問論』岩波文庫を読む。

シェリングは19世紀ドイツの哲学者で、ヘーゲルに影響を与えた人物とされる。

https://nainaiteiyan.hatenablog.com/entry/2021/11/22/111611

  

最近になってたまたま岩波文庫として出版されていたことと、ヘーゲルがとっつきにくいと感じていたので、気になって読むことにした。

本書を読み通すのは骨の折れる作業だと感じた。

まずは第一章「学問の絶対的な概念について」から読むことに。

率直に、文章の表現に文学的な美しさを感じた。

  

ぼんやりと頭のなかで思い浮かべていたことを端的に文章化してもらったような感覚を覚えた。

観念と実在を対立させ、実在は物質的に有限でありながら、観念 (≒精神) は無限であると述べる。

シェリングは、自然は実在的のみにおいて神の本質を享受しているとし、理性的存在者である人間は世界現象を補完するものとした。

知は目的を持つことによって行為となり手段となる。

シェリングは、無限でありながら手段となる限りにおいて、知が有限性に成り下がることに対して批判しているように個人的には感じた。

少し読んだだけでもいろいろと思いを巡らざるを得ない。

目が醒めたときにはこういう本が効く。

つづく

公開日2022-04-25

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