ラボ読書梟 (旧 はてなブログ大学文学部)

香山リカ『しがみつかない生き方:「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール」』読了

香山リカ『しがみつかない生き方:「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール』幻冬舎新書 (2009)

■株式会社幻冬舎

公式HP:https://www.gentosha.co.jp/

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/BOOKS_GENTOSHA?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

日記

こちらを読み終える。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/05/03/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98307/

  

後半は仕事、子育て、人生の意味について語られた。

一貫していたことは「時代の流行に流されないようにしましょう」という主旨であった。

小泉内閣以後強まった「自己責任」の社会、能力主義、終身雇用の部分的崩壊。

そこに自己啓発が弱みにつけこむ。

香山氏は自身の執筆経験から、出版業界も次第に「売り上げ至上主義」に偏向していく空気を感じた。

売り上げだけに重きをおかれた本を書く意味を香山氏は問う。

  

流行に逆らうというやり方は日和見主義的であまり賢明とは言えない。

東京リベンジャーズの「ひよってる」の意味は「都合の良いほうにいく」という意味合いもある。

時代に逆らうという生き方は「相対的」であり「絶対的」ではない。

香山氏は優しく語りかけるが、解釈の仕方次第では「相対的」な生き方を推奨してしまうことが懸念される。

「成功しなくても意味はある」と言う香山氏。

   

これを深い次元で理解するのは難しいのではないだろうか。

ブルデューでいう「ハビトゥス」は存在していると個人的には思っている。

精神科医で精神分析家のジャック・ラカンは、「無意識とは他者の欲望」と言った。

自分のしている行動はどこまで自分の意志によるものなのか、実は哲学的な難問で、現在においても未解決である。

そんなものだから岡本太郎のような「絶対存在」になろうと努めた人物になびくのである。

つづく

公開日2022/4/30

次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

© 2024 ラボ読書梟 (旧 はてなブログ大学文学部)

テーマの著者 Anders Norén