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日記
フロランス・ド・リュシー『シモーヌ・ヴェイユ』白水社文庫クセジュ (2022年) を読む。
1909年から1943年の間を生きたフランスの哲学者の解説書となっている。
ヴェイユはマルクスの構築した体系を「天才的な思想」と評した。
唯物論が正しいのであれば、それは世界のあらゆるものを説明する。
しかし、超自然的な、神秘的なものを考慮に入れないならば、と加えた。
ヴェイユは、マルクスが解明した抑圧は革命では除去できないと踏んだ。
こうも述べる。
社会的秩序は必要ではあるが、いかなるものも本質的には悪である、と。
ヴェイユは人間には物質を超える、超越したものを持っていると信じていた。
おそらくプラトンの影響でもあるかもしれない。
唯物論はどこか無機質な向きがある。
つづく
公開日2022-05-17