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日記
つづきを読んだ。
動物実験が数百万回、アメリカや日本でどれだけ行われてきたのかを、すべてを網羅はできないけれども可能な限り多くの例をピーター・シンガーは本書で提示している。
「学習性無力感」ひとつとっても、まずは立証するために多くの犬やマウスが電気ショックに苦しみ、立証が終わると今度は「反証」の名目で再び多くの動物が電気ショックに苦しむ。さらに、その「修正」としてまた電気ショックの繰り返し。
軍事的な研究のために、サルが放射線によって何回も何回も嘔吐をしては亡くなった話なども書かれていた。
もう少しで第二章が終わるという段階にまで来た。
ピーター・シンガーは、第三章まで読めば見方が変わると言っていたので第三章まではしっかり読みたいと思った。
進歩に犠牲はつきものとはよく言うが、無意味に(学習性無力感という概念を提唱するためにどれだけの無駄な電気ショックを与えなければいけなかったのか)やりすぎている面もあると感じた。
それは名誉のためであった。
学者は学者で実績を求められる。なにか理論を確立しなければ、なにか実績を残さなければ、というプレッシャーのようなものがあったのだろうか。
自分の愛する犬は大事にするけれども、実験によって自由を奪われる動物はどうでもいいのか。
という内なる声は止まらない。
だからといって、「私たちは知るべきことを知る義務がある云々」というものを盾にして、「知らないことへの自由、およびその権利」までも攻撃するのはいけない気もした。
・・・
『ルポ書店危機』
転売の原因は、東京に希少性の高い商品が集中するという構造にある。
これは本も似たような状況になっている。
東京に大型店舗が集中し、店舗の少ない地方はamazonに頼らざるを得ない。
自然、サイン本は転売の対象となる。
転売価格より交通費のほうが高いのでそちらのほうがわりに良い。
転売はビジネスとして明らかに成立している。
何回も書いているが、amazonの致命的な弱点は、情報量のなさである。
リアル書店は1時間も歩けば数十万冊と目に入ってくるが、ネットではそれができない。
本との偶然な出会い、セレンディピティが機能しない。
だから自分は視覚の力、ネットの力を生かすべくこうして地道にブログで本を紹介したりしている。
アウトリーチは大事だ。
自分も自分なりに、本について考えていきたい。