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読書日記456

         プラトン『法律 (上) 』岩波文庫 (1993年)

■株式会社岩波書店

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日記

プラトン『法律 (上) 』のつづきを読む。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/05/17/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98455/

   

175項ほどまで読み進めた。

第二巻を終え、第三巻に突入。

まずは結論から。第二巻の結論は、「正しい」仕方で宴会を行うことによって、勇気ある人間を見抜けるということであった。

以下この結論に至る道筋をたどり、感想を書いて本記事の内容としたい。

また、読書日記455では雑なまとめとなってしまったので、今回は前回の内容を再整理し、第二巻の内容を、簡潔に要約することを目指す。

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そもそも、何故宴会の話になったのか。

第一巻では恐怖について考察された。

恐怖には二種類あり、不安という名の恐怖と羞恥心という名の恐怖が存在するとされた。

後者は人間を大胆にさせ、前者は萎縮させる。

プラトンは戦いに勝つ条件として、敵を恐れない大胆さと、評判が悪くなることへの恐怖(=羞恥心)の二つを挙げた。

宴会は人間性を試す安上がりのテストだと考え、プラトンは議論を進める。

次から二巻の内容に入る。

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子供が始めて体験するのは「苦痛」と「快楽」であるとプラトンは述べた。

そして、一生の間において人間はたるみから、これらが原因で徳にもなり悪徳にもなり得るとした。知性がこれらをうまくしつけることができ、それを子供に与えることを「教育」とした。

そして、教育の考察が始まり、芸術について論じ始める。

この議論はあくまで法律を制定するためのものである。

歌舞(歌とダンス)は「同化」の作用があるとされる。

愉快な歌とダンスは人を愉快にさせ、悲しい歌やダンスは人を悲しくさせる。

同化は「模倣」であるからである。

プラトンは、「旋律」に「善い」性質と「悪い」性質があると考えた。

まだまだ理知が未熟な子供たちが「悪い」歌舞によって「同化」され「悪い」人間にならない為には思慮が必要である。

教育に関する法律を制定するには、この芸術の性質を見極めなければならない。

故に、次の考察は、現代の学問では「美学」とされる領域へと突入する。

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というのも、以下の問いが立てられるからである。

・最も楽しい生活が最も「正しい」生活なのか

・最も「正しい」生活と最も楽しい生活は関係なく独立しているのか。

つまり言い換えると、

・最も幸福な人は最も楽しい生活を送る人間なのか、それとも最も「正しい」生活を送る人間なのか。

という問いである。

プラトンはこの問いに答えるため、「快楽」の性質を調べあげた。

美味しいものを食べると幸せになれるのは、空腹を満たし、栄養を享受できるという「有用性」あることが分かる。

学問を究めることで実生活に生かすことができる。その「有用性」を支えるものは客観的な「真実性」であることが分かる。

そして、技術を生かし複製することで得られる喜びには「類似性」がある。

快楽にはこの3つの尺度があるとした。

そして、この3つの要素が皆無な快楽をプラトンは「遊戯」と位置付けた。

演技は模倣であるように、音楽作品も模倣であることをプラトンは指摘する。

もう一度立ち戻るが、そもそもこの議論は法律を制定する際に、芸術の性質を見極めなければならないので始まったことに注意したい。

そして、それを吟味するためには、プラトンが先ほどあげた「有用性」「真実性」「類似性」の3つの認識能力が必要であると結論付けた。

かくして、歌とダンスには「正しく」取り扱う必要性があることが分かった。

故に、宴会においては「正しい」仕方においてのみ、効用があるという帰結になった。

また、私の解釈では「最も楽しい生活を送る人間が最も幸福だ」という命題は真とは言えない。

最も正しい生活には「有用性」「真実性」「類似性」から副次的に「快楽」が発生し、前者は必ずしも副次的に快楽は発生しないからである。

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以上、第二巻までの内容をざっくりとまとめたものの、言葉が足りていないと感じた。

それほどに抽象的で深みのある議論であったが、今まで考えたことのない事柄に思いをめぐらせることができ、非常に意義のある読書体験であった。

つづく

公開日2022-05-31

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