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読書日記948

      ヴァルター・ベンヤミン『この道、一方通行』みすず書房(2014)

■株式会社 みすず書房

公式HP:https://www.msz.co.jp/info/about/#c14087

公式X(旧 Twitter):https://twitter.com/misuzu_shobo?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

その他数冊

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日記

三作目の小説を本格的に書き始めた。

一作目と二作目を繋ぎ合わせ、物語を再構成していきたい。

ベンヤミンが「力は即興にこそ宿っている」と書いていた。即興といえば、個人的にはフリースタイルラップ(即興ラップ)に最近魅了されている。暴言も多いが、勝ち残っていく人たちが紡ぎ出す言葉には力を確かに感じる。

メモ

ベンヤミン「貨幣が恐るべき仕方で生活上のあらゆる利害の中心に位置していて(・・・)その結果、自然的なものにおいても道徳的なものにおいても、計算づくではない信頼、安らぎ、健全さといったものが、どんどん失われてゆく」

・・・

和辻哲郎の本を初めて手に取った。

倫は支那で「なかま」の意であると書いてあった。

人倫五常、祭りの十倫の内容と意味、歴史的な背景については専門的で分かりかねたが、ひとまず倫理とは「共同体の土台をなす

人間の道義」という理解で落ち着いた。

しかし「人間とはなにか」といった問いを突き詰めなければ倫理の定義は意味をなさない。その後和辻は人間を語源から説明する。今日はここまでの読書にとどめた。

倫理と美学(=カント『判断力批判』)について再び突き詰めたいと思い読んでみることにした。

・・・

久しぶりに三島由紀夫『文化防衛論』を読んだ。

「言論の自由」について考えるためにこちらを少し参照した。

“言論の自由を保障する政体として、現在、われわれは複数正党制による議会主義的民主主義より以上のものを持っていない。(・・・)これのみが、言論統制・秘密警察・強制収容所を必然的に随伴する全体主義に対抗しうるからである。従って、第二に、われわれは、言論の自由を守るために共産主義に反対する” P12

・・・

ゲーテのある一文は、三島由紀夫の自決が武士道精神の美学でることを端的に示しているように思われた。

ゲーテ「自分の生涯の終末をその発端と結びつけることができる人はいちばん幸福な人間である」

・・・

『我が心は石にあらず』は270項まで読み終えた。

そろそろ物語が終わろうとしている。

この小説が世に出て50年が経ったいま、本書から労働というものの本質を見せつけられる気がするのであった。

公開日2023/2/28

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