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その他数冊
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つづきをよみすすめた。
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メモ
アーレント「自己自身とのみ語ることは思考ではない。思考においては複数性が姿を現すのであって、それがすべての思考の政治的側面である」
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日記
読みたいものが日々微妙にズレていく。これは何に起因するのか。何かが解決したからその次の問いに向かうのか。そうではない。問いは目の前に在るのではなく、夢のように、それは自分自身によって生まれはするが、しかし非自発的なものである。
ということを感じながら昨日のつづきを読み進めた。
・・・
「学生とのティーチ・イン」の章を今日も読み進めた。
いわゆるヒューマニズムに関する議論であるように思われた。
学生側は(一橋大学、早稲田大学)民主主義というものは必ず最終的には理想的なものになることを信じている。
本書を読む限り、三島由紀夫は学生側の意見に対して理解を示しつつも、政治的には完全に人間不信に陥っているようにみえた。
『アメリカの声をひろう』ナカニシヤ出版(2022)によると、現代のアメリカの若者の約半数は社会主義に対して好意的であることが調査で分かったと書かれていた。
また、なんの本かは忘れてしまったが別の本にもそのようなことが書かれていた。
個人的には政治に関してそこまで強く関心は持てないが、言論の自由ということがテーマとなっていたので今日も読み進めた。
三島由紀夫は学生の語るユートピア的な民主主義の最終形(言論の自由があり、正義と幸福が実現される社会)に関して、鋭く突っ込みを入れ、そのあとに次のように語った。
“もし強制収容所もない、政治警察もない、そして正義と幸福が実現される、しかもそれが言論自由の筋道を通って実現される、私はそのようなことを一切信じません。というのは正義というのは一つの妥協でしか成立しないようにできているので、もしそれが妥協でない、それだけの形で実現されれば必ずそれは言論の自由と衝突する結果になる、つまりあなたの言われたことは、言論の自由による正義の筋道は必ず言論の自由の弾圧に終わるということを私は言いたいのであります” P246
他の学生は、本屋に溢れるくだらない風俗小説やテレビの白痴番組は言論の自由が野放しになった結果だということを述べ、逆に言論の自由をある程度制限すれば歴史的には芸術家はそれに抵抗するかたちで、実際に西洋では優れた芸術作品が生まれた事実があると主張した。
三島由紀夫はそれに対して、たいした効果はないと述べた。
統制された言論というものは、まず言葉の意味が体制側によって都合よく変わる。それはナチスによって明らかにされたと三島由紀夫は語る。
そして本来の在り方とは違った仕方で存在せざるを得ない状況になった場合、その言葉は無力と化する、そのように述べた。
非常に考えさせられる本であった。