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日記
リヒテンベルク『リヒテンベルクの雑記帳』のつづきを読む。
非常に分厚い本で、ところどころ何を言っているのか分からない。
しかしそれくらいが丁度良い気がする。
分かりきった内容で、自分の想いを代弁してくれるような本を読む気にはあまりなれない。
リヒテンベルクは言う。
理性を教えることと理性的であることには大きな違いがある、と。
スポーツ科学で例えるならば、理論上の完璧な走り方を知っている科学者の足が遅いようなものだ。
そんなことは当たり前で、言いたいことは別にあった。
論理学という学問がある。
個人的な解釈では、リヒテンベルクは皮肉を言っているようにみえる。
道徳のことではなく、論理学のことであると最後に書いてある。
論理を熟知している人間が必ずしも論理的ではないことは、昨今の不祥事に関するニュースをみれば良く分かる。
この断章でリヒテンベルクは何を言いたかったのか想像してみる。
当時の論理学者に難癖をつけていたのだろうか。
論理学は結局のところ、どこまで役に立っているのか。
そういうことを考えてみると彼の言わんとしていることが少しだけわかるような気もする。
風刺は痛快、愉快。
つづく
公開日2022-05-01