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読書日記90

       ピエール=フランソワ『スピノザ入門』白水社 (2021)

  

ピエール=フランソワ・モロー『スピノザ入門』(文庫クセジュ)を読む。

白水社は個人的にお気に入りの出版社である。

スピノザの伝記的な本である。

エチカを読みつつこちらも読み進めている。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/07/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%9888/

  

この本は素晴らしい。

スピノザがどんな本を読んできたのかがよく分かる。

オランダで育ちながらオランダ文学は読まず、ひたすら聖書を読む。

ラテン語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語を読むことができたという超人である。

聖書を読み込んでおきながら無神論者という異端なところも、僕がお気に入りの哲学者である理由のひとつだ。

   

光学レンズを研磨して生計を立てていたと書いてあった。

哲学者でありながら職人という、完璧に異端な人物である。

また、医学にも詳しく、様々な医者と交流していたと書いてある。

同時代の天才、微積を開発したライプニッツとも仲間であった。

   

 

こんな人たちに囲まれていれば、やはり感性も研ぎ澄まされていたことだろう。

ますますスピノザに関心が高まる。

つづく

公開日2022-02-01

  

補足:

この記事を書いてから2年以上も経ったが、しばらくスピノザから離れていたので改めてスピノザの超人ぶりに驚嘆した。

人文系はやったぶんだけ自分に跳ね返ってくる学問だと改めて感じた。

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