ラボ読書梟 (旧 はてなブログ大学文学部)

読書日記187

      池田晶子『考える日々 全編』毎日新聞出版 (2014)

  

池田晶子『考える日々』

その他数冊を読み進める。

https://labo-dokusyo-fukurou.net/2024/04/19/%e8%aa%ad%e6%9b%b8%e6%97%a5%e8%a8%98186/

  

僕はどうしても矛盾を探してしまうタチである。

しかしながら、矛盾の無いひとはおそらくいない。

矛盾とは過去と現在の言明にズレが生じる、という意味では。

つまり、矛盾が生じない人間とは変化することのない不変的な存在でなければらないがそんなことは不可能だ。生物学上、そんな生き物はいない。

  

池田氏は「精神の充足と物質の充足はそもそも別の事柄」と言う。

これはどういうレベルで言っているのだろうか。

例えば、端的に富を求めれば心も豊かになるというレベルの話なのか、それとも美味しいお酒を飲むと楽しくなるというレベルなのか。

  

池田氏の本を読むと、彼女がとてつもない酒豪だとわかる。

酒を飲むと思考が活発になり言葉が次から次へと出てくるそうである。

精神と物質は無関係であるはずはない。

こうなってくると池田氏が唯心論者なのではないかと疑ってしまう。

  

そして、彼女が尊敬してやまなかった小林秀雄も唯心論者アンリ・ベルクソンの思想に影響を受けている。

この繋がりを無視することはできないだろう。

しかしながら僕は唯心論者を支持することはできなくなってしまった。

かといって唯物論も過去の遺物。

  

精神であり物質でもある人間の不思議を明らかにするものは科学か、人文か。

つづく

公開日2022-03-18

次へ 投稿

前へ 投稿

返信する

© 2024 ラボ読書梟 (旧 はてなブログ大学文学部)

テーマの著者 Anders Norén